採尿に際しての注意として、検査前に過剰な水分摂取や、多量の汗を流すような運動は控えてくださいというような注意書きがされている排卵検査薬が多いようです。
過剰な水分摂取も、多量の発汗も、体内の水分量が変動してしまう要因なので、検査結果に影響が出ることがある、ということです。
よって、例えばたくさん検査したいからとコーヒーやお茶を多目に飲んで、多目に検査をしようと考えても、完全に信頼できる検査結果が得られるかどうかは分かりません。
また、検査前の4時間ほどはできるだけ排尿しないでください、というような文言があることにも注意が必要です。
尿の頻度には個人差があるでしょうが、ある程度自然に行う排尿のサイクルを守って、検査を行っていただくことが重要だということです。
検査時のポイントは、あくまでいつも通りの暮らしの中で自然な検査をすること。加えてできるだけ毎日同じ時間帯に検査をすることで、より正確に近い判定が行えるようになります。
これらを踏まえると、朝一番の尿を使用して検査を行うのがもっとも自然で、正確な検査を行いやすいのではないかと思います。
夜間に尿に起きるのはあくまでイレギュラーなことであるはずですし、水分補給もせず、毎日のリズムがあるはずなのでほぼ同じ時間帯に検査できる、もっとも排卵検査に適した時間なのです。
ここで問題なのは、ではどの程度が頻尿なのかということです。
日本泌尿器科学会による頻尿の説明によると、「一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合」を頻尿と言うそうです。
ただし、排尿の回数には個人差があるので、回数によってここからは異常、ここからは正常と見なすことはできず、明確に定義付けされているわけではないようです。
目安として8回。
それ以上になる場合や、自分の感覚でトイレが近いなと感じるのであれば、頻尿と言えます。
この場合考えなければならないのは、頻尿のせいで排卵検査が正確ではなくなるということよりも、排卵検査が正確に行えないほどの頻尿であれば、身体のどこかに問題があるかもしれないということです。
頻尿の原因も様々です。
たまたま身体が冷えてしまった、ついお茶やコーヒーを飲み過ぎてしまったということはよくあることでしょう。
女性であればこれらの相乗効果によって、本当に頻繁にトイレへ行く羽目になる、なんてこともあるはずです。
また、排卵検査に際して、排尿を意識しすぎてしまう、4時間は空けなければと過剰に意識してしまう。このような心因性の頻尿もありますから、尿については厳密に考えず、自然な検査を試みましょう。
もし、検査結果に影響を及ぼすのではないか？と思えるほどの頻尿ならば、まずはそちらの原因を探ること、改善を図ることが重要なのではないかと思います。
