妊娠を目指すのであれば、基礎体温計よりも排卵検査薬を使った方が効率は良いでしょう。
なぜなら、排卵検査薬が排卵日を予測するのが目的であるのに対して、基礎体温計は文字通り基礎体温を記録し、周期ごとの身体のリズムを知ることが大きな目的で使用されるからです。
身体のリズムを知ることが大きな目的とはどういうことでしょうか。
女性の身体には特徴的な基礎体温の変化があります。
低温期と呼ばれる時期と、高温期と呼ばれる時期があり、排卵期を境に一度体温が急激に下がり、それから上昇、そして高温期へというサイクルがあります。
この、低温期から高温期へ移行する段階のどこかで排卵が起きているということが確認できますが、性質上、その変化を確認してから後を追う形で排卵を知ることになるので、妊娠を目的とする場合はタイミングを逃す可能性が高くなります。
低温期と高温期を繰り返す。その境目で特徴的な体温の変動がある。1サイクルを眺めると、排卵期を境にはっきり二相に分かれているように見える。
この状態が正常なサイクルということになります。
この正常なサイクルから外れる原因はいくつかあります。
例えば妊娠すると低温期になるはずのところ以降も高温期が続きますし、体温に変動が無いことがグラフに現れれば無排卵が疑われます。
つまり、基礎体温計を使うことは女性の身体のリズムを客観的に眺め、記録できるという点に大きな意味があります。この記録は身体の変化をいち早く察するのに役立ちますし、何かあったとき診察や治療の参考になります。
そのリズムが一定であればもちろん妊娠を希望する際にも役立つと思いますが、あまり一定ではないという場合、排卵日を予め予測し、ご夫婦で計画を立てるのにはあまり役立たないかもしれません。
つまり、自分では気づかない体調の変化を知るには基礎体温計の方が良いですが、妊娠したいから使うという目的であれば排卵検査薬の使用が効率の良い方法ということになります。
理想はどちらも並行して利用することでしょうか。
基礎体温を測りつつ、ご自分の身体のリズムを捉えたら排卵検査薬でよりクリティカルなタイミングを目指して検査する。
どちらも使いこなすことができれば、例えば妊娠した際にいち早く気付けるきっかけになるかもしれませんし、排卵検査薬を無駄に使う必要も、妊娠検査薬を新たに買う必要もなくなるかもしれません。
あなたの疑問や悩みにあった項目を選択してください。質問のQが一覧表示されます。
あなたの疑問や悩みにあった項目を選択してください。質問のQが一覧表示されます。