排卵の基礎知識Q5

はっきり言葉やサインで伝える方法や、長年の間に培ったコミュニケーションを頼りにやんわり伝える方法など様々なものがありますが、伝えるかどうかも含め、何がベストかという答えが出る問題ではなさそうですよね。

排卵日を伝えるかどうか、どのように伝えるのがベストなのかはお二人の関係や性格によります。

極端なことを言えば、排卵日と聞いて興奮したりやる気になる男性もいれば、尻込みしてしまったりプレッシャーを感じてしまう男性もいるということ。

子どもが欲しいという気持があれば問題ないはずだ、子どもが欲しいならやる気になるのが当たり前だとは言っても、感情をコントロールするのは難しいものです。

また、仮にも子どもを作ろうと言うのだから男性も排卵日を把握するくらいのことはしてもらわないと困る、なぜこちらが排卵日の伝え方にまで気を払う必要があるのかと思う方もいるでしょう。

確かにその通りかもしれませんし、男性も意識を高めるべきだとは思いますが、男性の場合性的な興奮ややる気はペニスに表れます。

誤解を恐れずに言うとすれば、女性はまったくやる気がなくてもセックスをこなすことはできる。

もちろん、気分が乗らないとき、体調が悪いときは性器の潤いが足りず痛みを感じたり、気持ちよく感じなかったりと、セックスが憂鬱になることもある。

嫌だけど我慢すればできないこともない。ましてや赤ちゃんを授かるためなら、少々気分が乗らなくても、少々の痛みがあっても、乗り越えられないほどではない。

しかし男性はペニスがたたなければ妊娠を目的とするセックスを行うことは難しいです。

男性も意識を高めるべきで、積極的に協力すべきではありますが、理屈ではどうしようもない部分もある。それが分かっているからこそ、この質問をご覧の方は排卵日の伝え方を悩んでいるのではないでしょうか。

はっきりとこの排卵日を伝えるべきか否か、どのように伝えるのがベストかという問題を直視するとすれば、どうすれば排卵日に男性のペニスをたたせることができるかというところになると思います。

その視点で考えてみましょう。

意識や知識のギャップを埋める

理屈ではどうしようもないところがあるとは言え、根本的に意識や知識の差が大きければやはりお話しにならないということもあると思います。

だからこそ、お互いの感情を尊重するためにも、まずは意識や知識の部分を埋めるべきではないでしょうか。

どうやって排卵日を伝えれば良いだろう？とお悩みだということは、それなりに旦那さんに伝えにくい理由があるということでしょう。

特に男性側がデリケートであるとか、忙しくてあまり時間にゆとりがないとか、実は子どもができることに恐怖心を持っている節があるとか。

そもそも本当に子どもが欲しいと思っているのか、排卵日にしか妊娠する可能性はないこと。お互いのセックスに対するスタンスなど。

これが話せれば苦労はしないというところかもしれませんが、意外に共通認識だと思っていたことが全然共通でなかったりするかもしれませんし、当然知っていると思っていたことが男性側は分かっていなかったりということもあるかもしれません。

もしかしたらこの知識や意識の違いが、不安や恐怖心や緊張と言った負の感情の原因なのかもしれない。

特に女性の身体のことについて、出産年齢が上がることの弊害について、将来の家族計画についてなど、分かっているつもりでも心から分かっている訳ではないこともあると思いますから、知識や意識のギャップを埋めておくのは重要だと思います。

もちろん女性側にも同じことが言えます。男性の身体や精神のことで分かっていないところもあるかもしれません。

もしお時間があるのなら、排卵日を伝えるという単純な行為なように見えて、その後ろに横たわる男女間のギャップを埋めることを考えてはいかがでしょうか。

本当に意見が一致し、お互いで子どもを授かろうという目標が立てられれば、男性の意識も変わり、排卵日をわざわざ伝える必要はなくなるかもしれません。

自分に欲情してくれているという感覚が性的な快感に繋がる

知識や意識のギャップがなくなり、理屈ではどんな風に動くのが合理的なのかが分かっていても、やっぱりそれだけでこなせるわけではないのが男性の性事情だと思います。

やる気になれない、それでもなんとかこなせるのが女性ですが、どうしても勃たないとなれば男性はなす術がありません。

一つの考えではありますが、子どもを作ることを目的とするセックスに男性のやる気が起きない理由は、本人ではなく、「赤ちゃんを作ること」が目的だからではないでしょうか。

男性と女性とのギャップの一つで、男性はあくまでいつも女性の身体を求めてセックスをしますが、女性は子どもを作るという目的のためにセックスをすることに疑問を抱かない傾向があると思います。

男女いずれの場合も、自分が気持ちよくなりたいだけではなく、相手を気持ちよくしたいという気持はあるはず。

夫婦間であればなおさら、セックスは赤ちゃんを作る行為という以前に夫婦間のコミュニケーションでもあります。

意外に男性の方が、そういったエモーショナルな部分を大事にする傾向が強いのかもしれません。

排卵日を伝えるということは、「子どもが欲しいからセックスがしたい」というメッセージに聞こえなくもありません。

求められているのは自分ではなく、赤ちゃんなのだと思うと、やる気が出ないとまでは言わないまでも、あまり燃えないということになるのかも。

「セックスがしたい、そして子どもができたら嬉しい、ちなみに今日はできる可能性が高い」という順序で排卵日であることを伝えると、男性の性欲を刺激しながら必要なことを伝えられるかもしれません。